神奈川大学水泳部の学生、コーチらが講師となり、神奈川区と鶴見区の小学校教諭らに向けた水泳授業の研修会が6月11日に行われた。横浜市教育委員会と同大学アスレティックデパートメント(AD)の協働事業で、市教委によると同様の取り組みは初めて。
ADは指定した「重点強化部」の競技力向上を支援し、学生の教育環境などを整備する組織。指導者派遣によるスポーツ文化の普及や地域社会への貢献も方針の一つとされており、今回の取組みに至った。
市教委によると、小学校の水泳授業は担任教諭が受け持っているが、経験の浅い教諭の中には指導方法の知見を求める人も多いという。そこで今回、日本水泳連盟での指導経験もある同大学水泳部の横山貴ヘッドコーチ(HC)が「港町ヨコハマの小学校水泳授業の質向上に貢献したい」と呼びかけ、プールでの授業が本格化するこの時期に合わせて教諭を対象にした研修が行われることになった。
横山HCは「海や川の事故が多い中、港町ヨコハマで水の事故を無くしたい。そのために現場で教える導入部分のノウハウを『横浜モデル』としてつなげていきたい」と思いを語った。横山HCのほか、同部の学生5人が講師を務めた。
同大横浜キャンパスのプールで行われた研修には、神奈川区・鶴見区の若手教員を中心に約50人が参加。参加者以外にも両区から多くの教員が見学に訪れた。
研修では「浮く」「沈む」「進む」の3つの要素について、実演を交えながら指導。水泳部員たちが手本を見せながら、2人一組で授業にも使える形での指導法を伝えた。
幸ケ谷小学校から参加した4年生担任の女性教諭は「『バレリーナのように』といった、例え話を用いた説明が分かりやすく、授業でもそのまま使えると感じた」と感想を話した。
市教委では今後、他区の教諭への研修や、部活動指導などで同大学との連携を検討していきたいとしている。
![]() 神大水泳部の横山貴HCが講師
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