平在住の西村颯香(さつか)さん(77)が運営する高齢者ミニデイサービス「ふれあいサロン・さつか」が昨日6月18日に再開。新型コロナウイルス感染拡大により3月末から休止していたが「いち早く高齢者の見守り活動を始めたい」と他のサロンに先駆けて実施を決めた。
西村さんは地域の高齢者の拠り所として毎月木曜日(第2木曜除く)、ボランティアとともに自宅で少人数のサロンを開いている。脳トレや昼食の提供のほか、日常生活での困りごとなどの相談の場にもなっている。
新型コロナウイルス感染防止のため3月末からサロンの開催を休止していたが、その間も電話やメールを活用して高齢者の見守り活動を続けてきた。休止中は特別定額給付金の申請手続きに関する相談なども寄せられたという。
一方で「直接会って顔を見て会話をすることで、体調の変化や悩みごとに気付けることもある」と西村さんは話す。川崎市が主催するサロンなどが6月いっぱい中止となる中、「少しでも早く支援を再開できれば」と私設サロンの強みを生かして柔軟に対応した。
再開にあたっては参加者を2グループに分け時間を短縮して対応、感染対策も昼食の提供を中止するなどして徹底している。参加者からは再開を喜ぶ声が寄せられている。
77歳で大学院卒業「学び」地域に還元
西村さんは25年程前に交通事故に遭った夫を介護する生活を8年間送った。この経験から「より福祉への理解を深めたい」と専門学校に通い始め、2005年に田園調布学園大学(麻生区)に編入。卒業後に同サロンを開設した。17年からは同大大学院に進み、今年3月に卒業した。
大学院で書いた修士論文のテーマは「世代間交流」。子育て世代と高齢者が参加できるサロンも主催しており、経験や知識を地域に還元している。現在は社会福祉士の資格取得を目指し、来年1月の試験に向けて猛勉強中。西村さんは「知識を増やし、多角的に支援できれば」と意欲的だ。
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