新型コロナウイルス感染症の影響で、全国的に小学校の運動会が中止、または異なる形での開催が報じられている。そんな中、稗原小学校(中村邦彦校長)では意見箱を設置し現状でできる最善の運動会開催へ向け、地域一丸となって前進している。
意見箱は「コロナに負けるな!運動会2020 ご意見箱」として、9月半ばに校長室の前に設置された。開催に向けて意見を広く聞こうというもの。対象は児童だけでなく、保護者や地域住民まで募っている。
意見箱には10月1日時点で約30の意見書が寄せられた。専用用紙に「リレーはやりたい」「たのしいうんどうかいにしたい」と書かれたものや、コロナ禍でも行えるよう考えた種目の代案、保護者から開催に向けた応援の声、1年生から「ころなにまけるな!えいえいおー」と折り紙に書かれたものなどもあった。
川崎市内の小学校の運動会は、5月の開催が通例。しかし今年はコロナ禍で延期となり「開催については9月以後に校長が判断する」という旨が校長会で申し合わせられた。
同校では、例年4月に保護者向けに行っていた学校説明会を6月にオンラインで開催。年間計画の中で運動会は10月31日に開催すると発表した。7月には学区内の7つの自治会長とPTA関係者、保護者らが集まる学校教育推進会議で運動会について触れると、前向きな意見や応援する声が多く返ってきたという。
中村校長は「上級生に憧れ、下級生に懐かしみ、保護者や地域住民の応援が児童の力となり、児童の姿が地域を元気づける。運動会はみんなでやることが、子どもの成長につながる貴重な機会」と熱弁する。
「オヤジ」も支援
運動会開催に向け、同校のオヤジの会「稗原パワーズ」(中島竜郎代表)も協力の声をあげた。現在、密な状態を避けようと、オンライン配信に向けて案を練っている。カメラは何台必要か、後日も見られる仕様にするかなども検討している。
同校では毎年6年生にパワーズとPTAから、運動会用に作ったTシャツをプレゼント。今年のシャツには「共に」と書かれている。中島代表は「職人やIT関係など色々な仕事をしているオヤジが得意な事を持ち寄っている。地域一丸となって盛り上げたい」と抱負を語る。中村校長は「さまざまな意見があると思うが、意見を出し理解し合うことが重要。そのために説明責任を果たしていきたい」と決意を語った。
宮前区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|