市民団体ほっとスペース・「和」の代表を務める 山田 千鶴さん 菅生在住 60歳
慈愛の心で街に居場所を
○…蔵敷自治会館で行われた同団体初の「ホッとスペース」。子どもたちの近くで話を聞いてくれる大人になりたいと、傾聴や心理学の勉強を積み重ねた。これまで学んだことを元に団体活動へ力を注ぐ。「子どもだけでなく親御さんや地域の方にも来て欲しい。安心して自尊感情を育てられる過ごしやすい場所にしたい」と活動を始めた思いを話す。
○…熊本県天草出身。学生時代はバドミントンに夢中になって取り組んだ。結婚を機に宮前区に移り住んだ後も、菅生中で外部コーチとして約8年間指導に携わった。出産を経験し子育てする中で、子どもだけへの支援ではなく社会全体での育児支援に興味を持った。これまで菅生分館の嘱託職員や学童保育のスタッフとして勤務。親子で過ごせる時間が少ない家族の多さを目の当たりにした経験から、支援の必要性を実感した。「子どもは社会構造の不利益を受けやすい。問題の解決は簡単ではないが、支援を続けることを大切にしていきたい」。
○…仏像鑑賞が趣味で、コロナ以前は京都や奈良を巡る旅に出たこともある。魅力は温かな表情と優しさを感じられる不思議な感覚。「仏像の持つ慈愛・慈悲の思いは大事にしている」とボランティア精神につながる受容の気持ちは仏像から学ぶ。
○…団体の活動継続に向け、環境面や資金面など課題は多い。それでも「地域の小さなコミュニティになれば。まずは目の前の人と手を取り合って支援したい」と前を向く。4人のメンバーの他、地域ボランティアの協力を得ながら1年間、月1回以上のイベント継続が目標。「親の安心は子の安全につながる。地域や親子にとって安心できる場所にしたい」と柔和な表情で微笑んだ。
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4月26日
4月19日