戻る

宮前区 トップニュース経済

公開日:2023.02.10

川崎市予算案
「未来への投資」に注力
一般会計は8673億円

 川崎市は2月6日、2023年度の当初予算案を発表。一般会計は8673億円と前年度より112億円減となり、11年ぶりに減少した。2050年までの達成をめざす脱炭素化の推進や子育て施策など、「持続可能な社会に向けた未来への投資」に力点を置いた。

 昨年度まで過去最高を更新していた一般会計予算は、6月に完成予定の市役所本庁舎建替事業の予算減などを理由に減少した。

 会見で福田紀彦市長は「未来への投資予算」と名付け、「額面ではなく、次なる成長を促していく予算」と説明。事業別では、最重要課題の一つとして掲げる脱炭素化の推進に約217億円を充てる。地域エネルギーのプラットフォームを担う「地域エネルギー会社」を設立するほか、25年度の条例化を見据え、太陽光発電設備設置導入に関する情報発信や事業者向け研修を実施。容器包装に加え製品プラスチックごみも一括回収してリサイクルするため、浮島処理センターの整備改修を進める。

 子育て関連では、9月から通院助成の対象を中学3年までとするなど、小児医療費助成拡充を図る。産婦健診の費用補助を開始し、産後うつや新生児虐待の予防などに力を入れていく。

 教育関連では、学習状況調査の対象学年を小4から中3までに拡大。GIGA端末で蓄積されるスタディ・ログ(学習履歴)などの教育データを個人や学校、市の単位で活用していく。

 まちづくり事業では、京急川崎駅西口や登戸駅前、鷺沼駅前の各地区で市街地再開発事業の推進に取り組む。

 新型コロナ対策に関しては、健康福祉局に予防接種担当を新設。感染症の発生段階に応じ、医療支援に取り組む。

 24年度の市制100周年に向けては記念事業に約3・1億円、全国都市緑化フェアの推進事業に約4億円を盛り込んだ。

流出見込み125億円

 歳入の4割以上を占める市税は、前年度から141億円増の3812億円で、過去最大となる見込み。市債は657億円で、将来の借金返済のために積み立てている減債基金からの新規借入は120億円。2012年度からの借入総額は841億円に上る。

 ふるさと納税による市税の流出は125億円と試算。福田市長は「今回の減債基金からの借入額はふるさと納税の影響額と相当する。流出がなければ借金の必要はない。流出が行政サービスにどのように影響するか市民に正しく伝えていきたい」と考えを示した。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

宮前区 トップニュースの新着記事

宮前区 トップニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS