小山流師範として津軽三味線の普及に努めている 小山 貢永(みつはる)さん(本名:柳栄子) 南平台在住 56歳
第二の人生、津軽三味線と
○…全国屈指の津軽三味線の一門で「小山貢永」を襲名した。区内では小学2年生から80代までの幅広い世代に、津軽三味線と民謡の楽しさを伝える教室を開催。弟子たちには折に触れ「邦楽は調和の心が大切。認め合うことで音に深みが出るから。人間関係も同じで、調和によって人と人をつなげることができる」と説き、地域の小学校や高齢者施設などで津軽三味線の魅力を伝える活動を行っている。
○…青森県出身だが、津軽三味線とは無縁の生活を送ってきた。中高時代は吹奏楽部でクラリネットに熱中。県のコンクールでは6年間金賞に輝いた。幼児教育の専門学校へ進学するために上京。ファッション業界などの仕事を経て27歳で結婚し、宮前区へやってきた。「自然が豊かで、都心へのアクセスも良く気に入っている」
○…「この先自分は何のために生きていくのだろう」。一人息子が大学進学する際、一抹の不安がよぎった。見聞を広めようと舞台やコンサートに足を運ぶ中で「小山流」に魅了された。家元に師事し、師範を得ただけではなく、2020年からは京都芸術大学で日本文化の研究にも取り組む。「さまざまな伝統文化を学ぶことで、対比的に津軽三味線を知ることができる」とうれしそうに学生生活を語る。
○…さらに活動の場を広めようと昨年、ボランティア団体を発足。1月31日には、宮前市民館でワークショップを開催し、市民と「さくらさくら」を演奏した。「まずは第一歩。継続していきたい」と先を見据える。5月には「みやまえJAM」への出演も予定している。「津軽三味線を通じて地域の方々とつながり、皆さんと一緒に成長していきたい」。第二の人生を、ますます謳歌するつもりだ。
<PR>
|
|
|
|
|
|
4月25日
4月18日