連載第一〇四六回「高津物語22年」 高津物語
一九九六年(平成八年)五月二三日高津区版創刊と同時に連載を開始して今年五月で満二十二年目を送々、連載は間もなく一〇五〇回を迎えることになる。
二二年前、六七歳で定年となる郵便局長職を意義あるものにするために何か意義のある仕事、例えば地元に貢献出来る学術研究とか、未来に継がれるプロジェクトを立上げ、自分で執筆する覚悟を決めていた。
そんな時、高津青年会議の後輩で株式会社ストーンズの石井君(現在、社長、高津小学校前歩道橋のネーミングライツスポンサー)が、タウンニュースの記者と同行して現れ「今度高津で週刊紙を発行するので、あつし先輩に書いて貰いたい」と頼み込まれた。石井君からのせっかくの頼みを反古にするわけにもいかず、律儀に私は今もって守っているわけである。
『高津物語』連載千回でNHKラジオ深夜便の目に止まり、二月二三日高津市民館で収録を行なった。対面かと思ったら私の斜め後方に立ち、録音を開始。誘導尋問形式で収録して緊張の連続で、まるで事情聴取の様だった。二月二二日午前一時五分から全国放送が流れた。ディレクターから「評判が良かった」と総評を受け、深夜に聞いている人の多さに、こちらが吃驚し、人生観変更を迫られた。
『ラジオ深夜便』の雑誌が出ている七月号に私の話が顔写真入りで掲載されることになったと過日連絡があった。
長生きはするもんだと思うと同時に何でも懸命に仕事すれば、誰かが必ず見届ける事を確信できた。長生きはするものだ。
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