都市緑化イベント「フォレリウム」を造園家として仲間と共に開催している 三家 恵伍さん 溝口在住 43歳
溝口で結実「表現者の矜持」
○…溝口駅周辺の緑化促進を目指して開催中のイベント「フォレリウム」。川崎近郊の造園業者が集まり、「森」をテーマに個性豊かな展示空間を作り上げるユニークな催しだ。都市緑化や住民の緑化意識向上だけでなく、造園家の自己表現の場でもある。とにかく「楽しい」と一言。「いろんな人が参加し、それぞれの思いで形にしてくれた。喜んで参画してくれていることがうれしい」と笑顔をみせる。
○…祖父の代から80年続く造園・園芸店「みつや園」を営む。次男で建築系の大学に進み、家業を継ぐことは考えていなかった。建築学生の集大成である卒業設計で、都市計画やまちづくりを含む「ランドスケープアーキテクト」をテーマに選んだことから、植栽にも目が向くように。大学院に進学し、デザインも学ぶ中で「設計の多様さを知った」。造園も深く関わることに気づき、3代目になって18年。「苦労もあるからこそ笑える」と表情は明るい。
○…「作ったものは表に出していかないと腐っていくだけだ」という建築家の親戚の言葉が胸に残る。どんな仕事であれ作り手である以上「表現者」。仕事の中で自分の色をどう表現していくか。「積み重ねで見えてくるものが、自分のキャラクターになる。大小は関係なく、自己表現はできる」。同業者にも実感してもらいたい。フォレリウムにはそんな思いも込める。
○…休日は趣味の自転車に乗り、途中で見つけたお店にふらりと入る。フリマやリサイクルショップも好きで「自分にはない感覚のものが手に入る」刺激が楽しい。家庭では3人の子のお父さん。自身の経験を振り返り「時間がかかっても、諦めなければ形にできると伝えたい」。前向きな父親の顔を見せた。
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4月19日