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公開日:2024.01.26

県立川崎図書館
「理系」目指すきっかけに
寄付募り「入門書」拡充へ

  • 募金を呼び掛ける担当者

  • インターネットでの募金はこちらから

 区内坂戸「かながわサイエンスパーク(KSP)」西棟にある県立川崎図書館が、未来ある青少年が科学技術などの分野を目指すきっかけにもなる理工系の入門図書の購入に向け寄付を募っている。募集は3月末まで。

 同館は、とりわけ「理工系の専門書」が充実している日本でも数少ない図書館のひとつ。一般利用者はもちろん「ものづくり」を支える現役の技術者たちも情報収集ために足繁く通うなど、特徴ある施設運営を手掛けることでも知られている。

書籍収蔵に難儀

 だが近年は、予算の都合などから本来、購入すべき科学技術分野の書籍の収蔵に難儀しており「期刊行物を購入するだけで手一杯」(同館司書)という状態が続いているという。

 元々、川崎市は商工会議所と推進協議会を早くから立ち上げ、製品や技術を地元のブランドとして認定する事業を手掛けるなど「ものづくり」が盛んな地域とされている。同館では、こうした地域の特色を勘案し、「市内の若い世代の人たちが『ものづくり』や科学技術の分野に興味を持つ機会を増やしたい」と、その門戸を開く理工系の「入門書」をより多く取り揃えたいと発案。一般からの寄付を募る契機になったという。

 目標金額は50万円。同館の一画に「特設コーナー」を構え3月31日まで募金を受付けている。

 募金協力者は「理系に関わるオススメの小説」などが記された「おみくじ」が引ける特典がある。またインターネットでも募金可能。さらに「未来ある青少年へに向けたメッセージ」を募集しており、寄せられたコメントなどは前出の特設コーナーに掲出される

「理工系の発展」目指し

 県立川崎図書館は1959年、川崎区に開館。2018年に「より科学の施設と隣接した所」として、研究施設や技術系の会社が多く在籍する「かながわサイエンスパーク(KSP)」が移転先として選ばれた。

 区内坂戸に移転以降は年に2回の企画展示や、大人向け、子ども向けの理科イベント等を定期的に行うなど理工系の発展にも尽力している。

 同館の今部一良館長は「ふと手にとった本が、ノーベル賞につながる可能性もあり、将来が開けていくきっかけになるかもしれない」などと期待を込め、募金への協力を広く呼び掛けている。

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