韓国・光州(グァジュ)市光山(グァンサン)区議会は6月9日、新百合ヶ丘駅(麻生区)周辺の都市開発状況の視察に訪れた。一般財団法人川崎新都心街づくり財団や、市まちづくり局の担当者が、住民主体のまちづくりや、緑を取り入れた都市景観の形成について説明。光山区議会の議員ら14人が熱心に耳を傾ける姿が見られた。
光山区は、朝鮮半島南西部に位置する光州広域市内の5つの自治区の一つ。航空、鉄道、陸上交通が発達した交通拠点で、都市部と農村部が共存する街並みが特徴とされている。同区には歴史的な保存地域が多く存在していることから規制が多く、都市開発に遅れが生じ、人口流出が問題になっているという。
同区議会は、問題解決を図るため、日本の都市開発の政策状況などを視察することに。歴史的な街並みや緑を残しながらも、新たなまちづくりを展開している麻生区に親和性を感じ、新百合ヶ丘駅周辺の開発事業に深く携わる同財団宛てに訪問を打診した。
同財団の担当者は、「海外はもちろん、国内の事例を含めても視察を受け入れるのはおそらく初めて」と話す。連絡を受け、麻生区役所の企画課に相談。川崎市まちづくり局の協力も得て、実現した。
質問飛び交い
当日は、区議会の議員や事務局員ら11人、区役所職員2人、通訳担当1人が韓国から来日。同財団が運営するしんゆり交流空間リリオスに集まった。
互いにあいさつをした後は、同財団の特別顧問・平本一雄氏が登壇した。麻生区の歴史にふれながら、新百合ヶ丘駅周辺の都市開発の特徴、住民が主体となった活動について説明。市担当者は市の都市景観形成の方針や、まちづくりのテーマにそった建築物デザインなどについて紹介した。
議員らは注意深く耳を傾け、「区画整理を進める上で住民と衝突した際の対応」「財団の立場」などについての質問を投げかけた。同財団の担当者は「国民性の違いや法律の違いなどから、理解するのが難しそうな話が多かったが、とても熱心に聞いてくれた。今後同じような事案があれば、できる範囲で対応できれば」と話した。
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