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公開日:2025.06.27

麻生区岡上西町会
まちへの思い誌面で紡ぐ
60周年記念誌を発行

  • 左から渡辺さん、記念誌を手にする居島さん、花井さん、二宮会長

 昨年創立60周年を迎えた麻生区の岡上西町会(二宮弘史会長)はこのほど、町会の歩みや会員らの寄稿をまとめた記念誌を発行した。担い手不足などで町会の維持が全国的な課題となるなか、二宮会長は「未来に向けて町会活動を大切にしたい」と思いを語る。

 記念誌は二宮会長と副会長の渡辺義雄さん、居島訓子さん、役員の花井淳子さん、佐々木恵さんが中心となって作成。昨年12月に準備を始め、月に一度集まり、5人で連絡を取り合いながら進めてきた。冊子は15ページほどで、歴代の会長、副会長をはじめ、町会に貢献してきた人たち15人が寄稿。麻生警察署岡上駐在所に10年勤める駐在員や、近隣の和光大学の学長、元消防団員など多様な顔ぶれが揃い、町会活動や環境整備、住民同士の交流など思い出を語っている。「日頃から活動に協力してくれている方や、長く住んでまちの事情をよく知っている方たち。快く受けてもらい、ありがたかった」と二宮会長。誌面には過去10年の町会の歩みを掲載しているほか、納涼大会やどんど焼き、桜や田んぼなどの写真も収められている。「中身が充実してきたので、思い切って全面カラーにした」と花井さん。「町会に対する気持ちが寄せられた、本当にいいものができた」とメンバーは完成を喜ぶ。

節目に、団結強く

 岡上西町会は、1960年の宅地分譲により住民が移り住み、64年に発足。町田市と横浜市に接する飛び地である岡上エリアの町会の一つで、420世帯が加入する。「坂や階段が多くて不便なところもあるが、だからこそお互いに協力しあっている。横のつながりが深い」と花井さんはまちの特徴を話す。「小ぢんまりとしていてまとまりがいい。我々役員の話も、住民みんなに届きやすい」と渡辺さんも声を揃える。

 自治会、町会は加入率低下による担い手不足や会員の高齢化など、存続をめぐっては全国的な課題もある。二宮会長は「町会活動がしっかりしていると犯罪が少ない。また災害時の復興への団結にもつながる。消滅は避けたい」と胸の内を語る。「高齢者も多いが、移り住んできた若い人たちもいる。これからも町会の行事を通して子どもたちもみんなで集まれるような場づくりを続けたい。60年を節目に、まちの団結を強くしていけたら」と話した。

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