2012年度のかわさきマイスターに認定された 橋本 一成さん 上小田中在住 73歳
誠心誠意コツコツと
○ …家の内装工事仕上げの職人として50年。卓越した技術と、県技能検定委員を24年間務めるなど、後進を育ててきた姿勢が評価され、今年度のかわさきマイスターに認定された。「嬉しいけど少し恥ずかしい」と照れ笑いをみせる。「最近は機械が中心になり技術を大切にする職人が不足している。一人でも多くの技術者を育てなければ」と指導者としての顔に。同じく国からも認められ厚生労働大臣功労者にも選ばれた。
○ …大学卒業後、父親の背中を追って現在の職に就いた。当初は「商売道具の定規をまたいだだけで怒鳴られた」と職人世界の厳しさに悩むこともあったという。しかし弟と一緒に父親の「3本の矢は折れない」という言葉を励みに汗を流した。その後会社の規模を拡大させ、全国の仕事を引き受けるようになった。現在は息子2人も後を継ぐ。「一つの技術を一人前にこなせるようになるのに10年かかる世界。息子たちには大変な業界に入ってしまったと言われるが」と苦笑いするものの「4本の矢はもっと折れない」と目を輝かす。
○ …和歌山で生まれ、幼少時代は里山や田んぼが広がる田舎で過ごした。「思いの深い場所。今も最後は向こうで」と思うほどふるさとを愛している。新城に移住し40年。当初は井田病院まで見渡せるほどの田舎で、景色が重ねて見えたというが、発展する街並みに「ふるさとを恋しく思う」。
○ …趣味のゴルフは現在肩を壊し休止しているものの、1年半でホールインワンを2回出すなどプロ並みの腕前を持つ。「年間80回は行ってました。手帳にはスコアカードを張って今までの記録全てとっているんです」と、仕事も遊びも「誠心誠意コツコツと」が橋本流。6歳年下の夫人とはおしどりで有名。「どの勲章よりも夫婦仲良く健康で過ごせることが一番」と話すが、すかさず目の前で「365日以上お酒だもんね」と笑う夫人には頭が上がらないようだ。
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4月19日
4月12日