平間駅前の「開かずの踏切」にこのほど、新たな制御装置が導入された。下り列車が平間駅に停車する際の遮断時間が1時間あたり数分短縮され、通勤ピーク時に停滞していた車や歩行者数が改善。住民からは「テレワークの影響もあるかもしれないが、こんなに待つ人が減るとは」と驚きの声も上がる。
JR東日本が今年2月26日に導入した新たな制御装置は、昨年1月末に発表した「賢い踏切」と呼ばれる新システム。駅を通過する列車と停車する列車を判別し、停車する列車の減速に合わせて踏切の警報開始点を遅らせるもの。安全確保のため、立川方面に向かう下り列車の停車位置を川崎方面に10メートル移動させて運用を開始した。
これまでは両列車とも同時点で検知し警報が開始されていたため、停車列車は通過と比べ減速・停車する分、遮断時間が長かった。JR東日本は「賢い踏切」を導入した場合、立川方面の下り列車1本につき27秒、1時間あたり8分程度短縮を見込んでいた。同社の広報担当者によると、導入後の短縮時間を調査したところ改善されたのは「数分程度」。想定通りだが、毎日の様々な運行状況により短縮時間が一定ではないため「具体的な数字は言えない」という。
10年間通勤で利用し、「平間駅前踏切を考える会」メンバーとしてJRに出向いたこともある小川和恵さん(68)は導入後について「車も歩行者も流れがスムーズになった。こんなに変わるならもっと早く要望すればよかった」と話した。
平間駅前踏切はこれまで、通勤ピーク時の午前8時台で1時間あたり48分間遮断する「開かずの踏切」だった。無理やり横断する車で遮断機が破損したり、待ちきれない歩行者がくぐってしまう危険な行為が問題視されていた。
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