30周年を迎えた麻生東地区社会福祉協議会の会長を務める 山本 浩真さん 多摩美在住 57歳
支えあえる地域を未来へ
○…「高齢者には高齢者の、子育て世代には子育て世代の求める福祉がある。どの方たちの声にも耳を傾け、地域で支えていく仕組みは、今後ますます必要になってくるだろう」。30年の節目を迎え、これからの福祉を考える。31歳で当時、全国最年少の民生委員になった。以来ずっと地域の福祉を見つめてきた。「希薄になってきていると言われる家族の絆や地域の絆、そうした最も身近にある絆を今一度見つめ直す事が大切」
〇…1956年、東京都生まれ。アメリカの州立大学在学中、シアトル近くの西本願寺・ホワイトリバー仏教会で手伝いにあたった。日系1世や2世たちの信仰心や、古きよき日本の姿を受け継ぐ姿に多くのことを学んだ。「あの時に見た日系人たちの誇りやプライド、凛とした姿には感銘を受けた」。帰国後、麻生区の妙延寺の住職を継承。住職としての職務に忙しい日々を送る傍らで、今でも月に1回、築地本願寺で外国人むけに英語による説法を行っている。
〇…妙延寺で開く寺子屋は30年近く続いている。地域の子どもたちに英語を教えながら、心の大切さを伝えている。「玄関で靴を揃える、人の話しをしっかり聞ける、そんな子どもになって欲しい」。座学だけでなく、裏山で思いっきり遊ぶ時間を設けるのもそんな思いからだ。
〇…「どんな些細なことでもいい。小さな支えあい”プチ福祉”をすることで地域は変わる。そのためには、常に相手の身になって考え、感じることが大切」。福祉まつりに高齢者疑似体験ブースを取り入れたのもそのため。相手の立場になって初めて感じることが、「支えあい」の原点だと考える。「すべての人に助けは必要なのだと思う。必要な時に必要な支援を受けられる地域をこれからもしっかりと維持することが私たちの役目。社協の賛助会員についてもぜひ地域還元型福祉であると理解をいただき、ご協力いただきたい」
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