麻生区観光写真コンクールで最優秀賞を受賞した 岡田 幸雄さん しんゆりスケッチの会主宰 59歳
人の心を撮り続けたい
○…初めて応募したコンクールで最優秀の1枚に選ばれた。地域の伝統行事「麻生不動のだるま市」の賑わいに思わずシャッターをきった。「偶然訪れていた地元の幼稚園児たちの赤い帽子の列がだるまに見えた。楽しそうにかけ声を真似する”子だるま”たちの表情が印象的だった」。写真愛好歴は50年以上。小学生の頃、日光写真に夢中になった。「写す」という仕組みや動作に限りない可能性を感じた。「技術よりも、ハートで撮る」をテーマにとっておきの一枚を追求する。
〇…1954年、東京都墨田区生まれ。人とものとまちが近距離でひしめきあう戦後の下町で幼少期を過ごした。「ああいう街では人の心意気をものすごく近いところで感じる。今も、魅力を感じるのはそういう街。ごちゃごちゃしているけれど、どこか温かい。人の心や息遣いが感じられるところ」。撮影の対象も自ずと原風景をたどるものとなる。「撮るならやっぱり人の心をうつしたものがいい。私にとって、それが永遠のテーマ」
〇…コンピューター技術者として約20年間外資系企業に勤めた後、新百合ヶ丘駅近くに磁器絵付けとスケッチの教室を開いた。カメラと並行して描きためていた絵は個展を開くほどの腕前。気持ちが動いた瞬間を描き留めるスケッチの技法に魅力と可能性を感じている。「誰もが気軽に描けて、温もりがあるスケッチの魅力をひとりでも多くの人に届けたい」
〇…スケッチの魅力を伝えるため、昨年から屋外散歩教室やコラム出筆などに取り組む。区内の名所をスケッチで巡る連載は、ちょっとした街角の魅力を再発見できると評判も上々だ。「今までは名所と呼ばれる場所を遠景でとらえてきたが、これからはもう少し接近したカットを描いてみたい。そこに人の思いや息づかいが垣間見えるような街の一角を表現できたら」。写真に絵に、表現へのエナジーは次々と溢れる。
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3月29日
3月22日