風しん 単月で年間患者数上回る かつてない流行に
川崎市は2日、市内の風しん患者の届出数が、3月だけで83件にのぼると発表した。昨年1月から12月までの年間患者数70件を上回る結果に市では警戒を呼びかけている。
川崎市で風しんの流行の兆しが見えたのは昨年7月頃。それまで患者数は流行期でもひと月1〜2件であったが、昨年7月に16件の届出が報告されてからは、毎月10件前後という高い水準で推移していた。今年2月には36件という単月では過去最多となる患者数が報告され、市では注意を呼びかけていた。
流行期を前に患者数急増
3月は、第1週で27件、2週22件、3週12件、4週22件と推移した。過去最多だった前月から倍増する結果となった。市ではホームページなどを通じて週ごとの患者数を掲出するなどして警戒を強めている。
20〜40代の男性の罹患率高い傾向
風しんは子どもの場合、症状はあまり重くないと言われるが、妊婦(特に妊娠初期)がかかると、胎児が風しんウィルスに感染し、難聴や心疾患、白内障などを発症するとされている。予防にはワクチン接種が効果的とされているが、1977年から始まった風しんの予防接種は当時、将来妊娠の可能性がある女子中学生に限定されたため、20〜40代の男性の罹患率が高くなっているという。市では子育て世代にあたるこの年代に向け、注意を呼びかけている。
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