東北楽天ゴールデンイーグルスからドラフト1位指名を受けた 松井 裕樹さん 桐光学園高校 3年
「勝てる投手になりたい」
○…5球団によるくじ引きで楽天が交渉権を獲得した後に記者会見場に姿を現した。「幼いころからの夢であるプロ野球という舞台に挑戦できることが決まり実感はないですけど、ホッとしています」。10月のプロ志望表明での記者会見では一貫して厳しい表情を見せていたが、57社130人の報道陣が集まった会見場で無数のフラッシュを浴びた10月24日は、安堵の表情とともに笑顔を見せた。
○…プロ野球チームへの「入団」は今回が2度目。前回は小学校6年生の時に、横浜ベイスターズのジュニアチームに選ばれた。約400人の中から18人に選抜され、札幌ドームのマウンドに立ち2試合で先発した。ベイスターズと同じユニフォームを着てプレーし「プロ野球選手になりたい」という夢を大きく持つきっかけとなった。中学生の時には青葉緑東シニアに所属。3年生の時には中心選手として活躍し、日本一になった。
○…2年の夏に甲子園で1試合22奪三振の大会記録を作った試合よりも忘れられない試合がある。甲子園への道が断たれた3年夏の準々決勝横浜高校戦。「桐光学園に入学した1年生のときから3年夏に全国制覇をすることを目標にしていたので、日本一になれなかったことが今でも悔しいです」と唇をかむ。だからこそ、プロでは三振にはこだわらない「チームに貢献できる、勝てるピッチャーになりたい」と力強く語る。
○…高校でのチームメートには感謝の気持ちでいっぱいだ。2年の夏以降、高校球児として日本一注目を集める立場となり「周りの環境が変わってしまった中でも普段と変わらずに接してくれて嬉しかったです。これからも一生付き合っていきたい仲間です」と話す。支えてもらった仲間への恩返しはプロで活躍する姿を見せること。「多くの方に夢を与え、希望に満ちた選手になりたいです」。麻生から羽ばたき、仲間の分も東北で日本一を目指す。
|
|
|
|
|
|