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麻生区 人物風土記

公開日:2013.11.08

「麻生フィル」の30周年コンサートを楽団長として成功させた
横須賀 朝子さん
高石在住 64歳

亡き夫の思いを胸に

 ○…創立30周年を迎えた地域のアマチュアオーケストラ「麻生フィルハーモニー管弦楽団」の記念コンサートを3日、成功に導いた。「うまくいってほっとしている」と安堵の表情を浮かべる。大学生から70代までと幅広い年齢層の団員100人以上をまとめ上げた。「雑用係」と謙遜するが、団員皆が楽しく演奏を続けられるよう、調整や気配りに力を注いだ。自身もコントラバスを奏で、節目の年に華を添えた。

 ○…麻生フィルには、創立時から在籍している。高校の時には合奏部、大学の時には部活で交響楽団に入り、その経験から大学時代の交響楽団で知り合った夫とともに麻生フィルに入団。夫婦で参加していたが、3代目の楽団長を務めた夫は病気で体調を崩し、6年前に亡くなってしまった。「夫には『地域に根差しつつも、ただのアマチュアではなく常によりよい楽団をめざす』という思いがあった。その思いを受け継ぎ、叶えるため活動を続けています」と語る。

 ○…高校の時には茶道部にも入っており、卒業後も先生のところに通っている。「茶道をやっていて感じることは、今あるものは歴史があってのものということ。日常生活や音楽も同じこと」と話す。歴史や伝統を重んじ、その大切さを人々に伝えていくところは、麻生フィルの活動と重なる部分がある。

 ○…今年5月から5代目の楽団長として活動場所や演奏会場の確保、地域のイベントに出演するための調整に奔走する。麻生区文化協会の副会長も務めるという多忙な日々。楽団の活動を見守り、「全体がうまく進行していないと思った時には、引っ張っていく」と頼もしい。その全ては団員が楽しく演奏をすることや楽団のレベルアップのため。「今まで先輩方が積み上げてきた30年を大切にし、次につながるものをつくっていきたい」。亡き夫の思いを胸に楽団長として麻生フィルを引っ張っていく。

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