大雨で崩壊の恐れがある「土砂災害警戒区域」が川崎市内で最も多い麻生区。県内で進められている同区域の調査が今年度から区内でも始まり、より危険な「土砂災害特別警戒区域」の洗い出しが行われている。
土砂災害警戒区域は、傾斜が30度以上で高さ5メートル以上の急傾斜地とその周辺などで、土砂災害防止法によって指定されている。「特別警戒区域」は更に危険な範囲として、がけの上端から5メートル下がった位置から、崩落により建築物が破壊される場所までの「住民に危害が生じる恐れのある区域」などとなっている。
99年に広島県で起こった大規模な土砂災害などを契機に、県は警戒区域の調査を05年度から実施。麻生区は市内最多となる306カ所が指定を受けている。
更に危険な特別警戒区域の県内調査は15年度から始まり、既に相模原市内231カ所を指定。川崎市内では昨年から多摩区の調査が行われており、麻生区では6月から机上調査が始まり、今後、現地調査と測量を行い、詳細なデータの収集に取りかかる。
速やかに公表へ
調査を行っている県横浜川崎治水事務所川崎治水センターは「警戒区域はイエロー、特別警戒区域はレッドゾーンという認識。これまでの他市調査では警戒区域内の7、8割が特別警戒区域に該当している。特別警戒区域の指定を受けると建築物の構造規制などが生じるが、人命が最優先。調査結果は速やかに公表していく」と話す。
麻生区の基礎調査は19年度までを予定しており、調査結果を公表した後、土地所有者や周辺住民らに向けた説明会、市への意見聴取を経て特別区域の指定、公示が行われる。
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