桐光学園高等学校(栗木)の合唱部が来月開催される「第86回NHK全国学校音楽コンクール」の全国大会に初出場する。創部以来初となる全国の舞台で目指すのは「自分たちが納得できる演奏」だ。
同コンクールは小学校、中学校、高等学校を対象とした全国規模の合唱コンクール。高等学校の部の全国大会には地区、ブロックの予選を勝ちぬいた11校が出場。出場校は課題曲と自由曲を披露する。
9月7日の関東甲信越ブロック予選に神奈川県代表として2年ぶりに出場した同部。「最大限の力を出せば結果はついてくる」と良い緊張感で挑んだと話すのは阿部有紗部長(2年)。快挙が決まった瞬間は「信じられなかった」とまるで夢のようだった。近年、関東レベルの大会で好成績を納めている同部だが、全国大会出場は初めてだ。顧問の上田武夫教諭は「全国出場は3、4人で同好会から始めた頃を考えると感慨深い。部員たちが先輩の姿を見て一つひとつ着実にやってきた積み重ねが結果につながった」と喜びをあらわにする。
歌のイメージを共有
コンクールに出場するのは1、2年生を中心とした女声22人、男声16人の38人。自由曲で歌う三宅悠太作曲『雨よ降れ』は、雨を願う様々なシチュエーションを表現する。矢野陽義副部長(2年)は「無伴奏のため各パートのテンポを保つことや場面転換の音色の使い分けが大切」と話す。練習では歌う以外にも、曲から着想した絵や写真を部員間で共有しイメージを話し合う。積極的に意見を言う部員が多く、阿部部長は「部全体で、もっともっと良い演奏を、と追求する向上心が高い」と同部の強みを語る。
3年生が経験でカバー
メンバーには3年生部員の4人も含まれる。伊藤優希さんは「高校生活の最後。大人になったらこんな青春は味わえない」と参加。勉強との両立は楽ではないが「全国というすごいところで、代表として人の心を動かせる演奏ができたら」と笑顔を見せる。上田教諭は「練習量、経験値が多い3年生が残ってくれるのは心強い」と信頼を寄せる。
今の課題について矢野副部長は「音やリズムを合わせるという基本的な技術を固め、曲を自分たちのものにすること」だと語る。全国に向けてより良い演奏にしようと練習の日々が続く。阿部部長は「本番は心から楽しかったと思えるような、自分たちが納得できる演奏をして、日本一になりたい」と力強く宣言する。
全国コンクールは来月12日(土)、NHKホール(東京渋谷区)で開催。同日Eテレで午後0時30分から生放送される。
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