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公開日:2020.06.05
川崎市避難所運営
「感染対策」で見直し
6月中 マニュアル策定へ
国から4月、避難所での新型コロナウイルス感染症対策を進める方針が示されたことを受け、川崎市は運営の見直しを迫られている。昨年の台風19号を踏まえた風水害対策に加え、避難所の運営について6月中に取りまとめたい考えだ。
全国の自治体に示したのは感染を防ぐための避難所運営。できる限り多くの避難所の開設、避難所内の十分なスペース確保などを求めている。
避難所の開設について市は、昨年の台風19号の被害をふまえ、避難所の補完施設を活用する方針。補完施設とは、緊急時、住民が避難できる施設で、市民館などの公共施設168カ所と町内会館などの民間施設341カ所がある。市は、避難所から人があふれたときに、公共施設を優先に開設していく。
補完施設の活用は、感染症対策として密を防ぐ分散避難に期待できる。しかし、開設する際の人員確保や運営に課題がある。市担当者は「避難所を運営する職員をどこまで確保できるか。また、狭い補完施設で感染者が出た場合の対応など、まだ十分に検討できていない」という。
現在、市は感染症に対する避難所運営について、専門家の意見をふまえ検討。避難所施設内で感染防止のため、受付時の症状の確認、体温検査、症状のある人とない人の接触を防ぐゾーニングなどの運営マニュアルを6月中にまとめる。「避難者のマスク着用、消毒の徹底も合わせて進めたい」と市担当者。
「情報ない」不安の声
昨年の台風19号で、公民館を避難所として自主的に開放し、運営していた町内会の男性は「避難してきた人は絶対に断れない。密は避けられないとした上で、どう運営していくのか。役所と情報共有したいが、この状況で話し合いもできず不安」とこぼす。
市は避難所運営マニュアルについて職員や住民に周知していく。市担当者は「避難所では避難者全てを受け入れることが前提。その上で、友人や知人宅への避難などあらゆる方面の取り組みを進めていく」と話す。
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