川崎市は７月２日、風水害時に避難所でペットを受け入れ可能ということを市ウェブサイトに明記。併せて、避難時の注意事項も公開した。
周知不足に一手
昨年の台風19号の際、市危機管理室はペットの同行避難が可能という旨のアナウンスを発信。だが、周知が行き届かずペットを理由に避難しなかった人がいたほか、避難所レベルで断る事例もあり、混乱を招いていた。この反省を踏まえ、危機管理室は各区の担当を通し、避難所となる学校との調整を実施。生活衛生課では、チラシを作成し区役所や動物病院を通して配布するなど、広報の強化に乗り出した。危機管理室の担当者は「ペットがいることで避難をためらうことがないよう努めたい」と話している。
市ではアレルギーなどの観点から、人とペットの避難空間を分ける受け入れ方法をとる。避難時にはケージの持参が必須。エサ、水、器、ごみ袋などの持参も義務付ける。犬には首輪に鑑札、狂犬病予防注射票をつけ、リードも持参。その他の注意事項は市ウェブサイトの動物の防災対策ページから閲覧できる。ただ、人に危害を加えかねないペットは同行避難を断ることも想定しているという。生活衛生課の担当者は「高台や高層階の親戚や友人宅、動物病院など避難所以外の預け先を探すことも備えの一つ」と呼びかけている。
なお、避難所での生活が長期化しやすい震災時の同行の可否は各避難所の判断によるという。
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