麻生ヤマユリ植栽普及会の会長を務める 松田 肇さん 王禅寺東在住 75歳
一歩踏み出し、より自由に
○…「ヤマユリは繊細な植物。こんな綺麗な花が地元から無くなってしまわないようにしなければ」。区内各地で植栽保全活動に取り組む『麻生ヤマユリ植栽普及会』に入会して10年。昨年、会長に就任した。「環境に敏感なヤマユリを通して、自然の大切さ、持続可能な社会の実現を子どもたちに伝えたい」という。活動メンバーは15人ほど。「マンネリにならぬよう、メンバーが興味あることも挑戦したい」
○…富山県出身。父の仕事の関係で小中学校を通じ7回、転校を経験した。「おかげで友だちがいっぱいできました。ほかの人より7倍同級生がいるからね」と笑う。大学は京都へ。禅寺に寄宿し、雑巾がけから朝夕の座禅、畑仕事と何でもやった。育てる楽しさと自然の大切さを知った。
○…金融機関に就職。バブル全盛とその後を体験し、天国と地獄を見た。「モノの価値や見方が変わった」と振り返る。上司として『部下の育成』『取引先の成長』『女性の登用』の3つを常に考える確固たる信念があった。「回り道かもしれないが、部下が仕事しやすい環境を作り、取引先の悩み事をよく聞くことが最終的にいい結果につながる」。女性登用の取り組みはテレビ番組でも取り上げられた。
○…現在は数社の社外役員を務める。地元での活動開始は50歳の時。男性の料理教室に参加し、今もその仲間らと料理サークルを続けている。常勤の仕事を退職後、市民委員など、ボランティア活動を積極的に行うようになった。「仕事は80歳まで、ボランティアは一生やりたい」と意気込む。5年前からピアノも始め、今は外国語の挑戦も。何かやりたいけど、と躊躇している人に「まずは一歩踏み出して。もっと自由になれるから」と呼びかける。
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