プロの写真家として、しんゆり交流空間リリオスで写真教室の講師を務める 秋元 茂さん 高石在住
細部に宿る写真の極意
○…携帯電話の進化によって、いつでも、どこでも撮れるようになった写真。ちょっとしたコツで写真をより良く撮るための教室が3月15日と29日にしんゆり交流空間リリオスで開かれる。写真は、絵と同じようにアートであり、表現、コミュニケーションツールのひとつ。「だからこそカメラに任せるのではなく、自分で考えて撮る極意を伝えたい」と笑顔で撮影のポイントを話す。
○…山形県出身。幼い頃から絵が好きで、多摩美術大学のデザイン科に進学。教授から大手広告代理店・博報堂がカメラマンを募集していることを聞き応募。写真家としての道を歩み出した。「授業で触れたことはあったけど、まさか写真家になるとはね」。全日空や伊勢丹など大手企業の広告を任され、数々の賞を受賞してきた。4年ほど勤めた後に独立。その後も広告写真を撮り続けた。和食の本を作る際に、料理に合わせた器をと世田谷美術館に相談すると北大路魯山人の器を使えるように。その時に撮った写真は今も同美術館に収蔵されている。
○…「どんなものが撮れているかわからない。緊張感がありましたよ」。フィルムの時代は、現在のように撮った写真がその場で見られるわけではない。すべてカメラマンの責任。構図、光の当て方、人の感情をどう表現するかなど細部まで考えることが重要だ。「その緊張感を乗り越えて作品ができる。今もその緊張感はありますね」と目を細める。
○…都心から麻生区に移り住んで20年以上。現在は、写真教室の講師など地域での活動も行う。事務所にいたアシスタントたちが「秋元茂事務所展」を計画しているという。「趣味が仕事みたいなものだから」とはにかみ、これからも作品づくりは続けていく。
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