若手農家グループ「畑から台所へ。」のメンバーでイチゴ農園「スローファーム」を営む 安藤 圭太さん 片平在住 34歳
農産物で暮らし向上を
○…麻生区内の若手農家グループ「畑から、台所へ。」のメンバーの一人として、3月26日に新百合ヶ丘駅構内で行われた地元野菜の直売イベントに参加した。「初めてで売れるか不安もあったけど、反響が大きくて驚ています」と振り返る。4月9日にも同駅で第2弾が行われる予定。「品物の量、販売体制を考えないと。うれしい悲鳴です」と笑顔で語る。
○…代々続く農家のもとに生まれた。幼い頃、実家が農家だったことがコンプレックスだった。「なんか格好悪い」。その反発心から、大学で語学を学び、世界を股にかける仕事がしたいと大手旅行会社に就職。念願だった海外駐在なども経験したが、長男だったこともあり、2018年に家業を継いだ。
○…「自分で事業をやりたい」。客観的に家業を見つめてみると、農地や機具、ノウハウ、人脈と”宝”を持っていた家業の偉大さに気づかされた。親の協力や、理解のもと、早野で新たにイチゴ農園を開いた。完熟時の香り、一番味が良い時に食べてもらいたい。そうした思いと、スーパーとの差別化が狙いだった。コロナの影響でイチゴ狩りは苦戦はしたものの、直売が順調。事業計画を再考する機会になった。「消費が目の前で見れる。それがやりがい」と農家の魅力を語る。
○…今の時期は朝も夜も早い。どんなに忙しくても、リラックスのために読書するのが日課。今後の目標は、美味しいイチゴを作ると同時に、地元のイチゴや野菜を通して麻生区、川崎の暮らしの価値を高めていくことだ。「住宅があって、鮮度が高いものが食べられる恵まれた地。ここに住んでいることが格好いいと思えるような活動をしていきたい」。志しを共にする仲間と一緒に活動を続けていく。
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2021年4月9日号
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4月16日号
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