認知症の高齢者へのスタッフ対応が評価され、車販売店トヨタカローラ神奈川株式会社 新百合ヶ丘店(古沢)が先月24日、麻生区から表彰された。「認知症にやさしいまち」として取り組んでいる麻生区。今回の表彰を機に、区地域みまもり支援センターの担当者は「民間の取り組みを知り、区内の認知症対応の連携を強くしていきたい」と話す。
今回、主に対応したのは、同店の星名弘子さん(56)。今年2月、高齢男性が突然来店。男性は認知症を患っており、初めてのデイサービス利用にとまどい、介添えのヘルパーに不安や警戒心を露わにしていたという。星名さんは、男性をソファーに座らせ話を聞くことに徹底。男性が落ち着くと、連絡を受けて到着した男性の家族に店内の試乗車で帰ることを提案し、星名さんが男性の自宅まで送った。
一連の経過を聞いた区地域みまもり支援センターは、認知症対応が広まればと、感謝状を贈ることに。認知症に関することで区が民間企業を表彰するのは初めてだという。認知症の人への対応は初めてだったという星名さん。贈呈に際し「驚いたが、今後もちょっとしたことで手助けできれば」と感想を語った。
各店で認知症サポーター養成講座を実施する同社。同店の永田雄也店長は「新百合ヶ丘店でも近く講座を実施する予定。スタッフ全員が今回のように対応できるようにしたい」と話す。
市内でも高齢化率が高い麻生区。「認知症にやさしいまち」として、行政や地域包括支援センター、家族会、認知症サポーターなどが構成員となり、6年前から「オレンジプロジェクト」を実施する。相談機関などを掲載したガイドマップ作成や、認知症当事者による講演会などを行う。
ステッカー新たに作成
感謝状とともに、同店には「認知症の人にやさしいお店」と記されたステッカーが渡された。今回の表彰にあわせて区が新しく作成。以前から、認知症の人に対する対応や取り組みをする店舗に掲出できるよう考案していた。区担当者は「これまでのオレンジプロジェクトに民間企業の力が絡むともっと変わってくると思う。行政としても民間の取り組みを把握し、ステッカーを掲出店も増やしていきたい」と話している。
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