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麻生区 人物風土記

公開日:2021.04.23

今月第7代麻生消防団長に就任した
越畑 好夫さん
黒川在住 70歳

地元の輪を力に

 ○…消防団歴は約40年。4月に麻生消防団の団長に就任した。新型コロナの影響もあり、消防団の訓練や点検も、従来より縮小せざるを得ない。出初式など大きなイベントも中止されている。そんな中でも、各班は活動を継続し続けている。「うまく乗り切って、効果を出していきたい」と力を込める。

 ○…黒川で農家の次男として生まれる。5年生まで黒川分校に通い、現在の柿生小、柿生中と進学。学区が広かった柿生中では早野や王禅寺に住む同級生もおり、「消防団に入ってから一緒に活動することもあって心強かった」と地域の輪の強さを実感する。高校を卒業後、造園業に携わり52年。職業を生かし、麻生消防署や区内出張所の前の花壇を整備する。「親しみやすい雰囲気になれば」と始めたが、消防団長になった今は「花の植えられる消防団に」とジョークを飛ばす。

 ○…30歳、ちょうど結婚した頃に地元の先輩からの誘いで消防団に入った。思い出深いのは、1994年のポンプ操法大会。黒川班で指揮者として日夜練習に励み、麻生の大会で結果を残して市大会に出場した。「いつかは市大会で優勝を」と今の団員に期待を寄せる。ずっと暮らす麻生の田んぼのある里山風景が好きだという。「しっかり維持管理して、良い環境を残していきたい」。郷土への思いは格別だ。

 ○…充足率が93%と消防団員の数は多い麻生。地域のつながりを広げるためにも「新しい人、若い人に入ってほしい」。「消防団は事務仕事ではない。人と一緒に活動してこそ」と考えているからこそ、人と会うことが制限される現在は辛い状況だ。それでも「大災害は何が起こるかわからない。謙虚な姿勢を忘れず、これまでの積み重ねをつなげていきたい」。

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