認知症に優しいまちをめざして--。区民有志の団体「ロバ君倶楽部」が、認知症サポーターキャラバンのマスコットキャラクター「ロバ隊長」のストラップを作成し、認知症サポーター養成講座の受講生に配布する活動を行っている。5月11日には千代ヶ丘老人いこいの家で活動を行い、作成数が1千体を越えた。活動は市内外にも広がりを見せている。
ロバ君倶楽部は、認知症患者やその家族が集い、情報交換や交流を図る認知症カフェのひとつ、「オレンジリング百合丘」に参加する手芸好きの人たちが集まり、2019年11月に発足。広島県で「ロバ隊長」の人形をつくっていることを知り、認知症について正しく理解し、見守り活動などを行う認知症サポーターの普及啓発への思いを込め、「認知症サポーター養成講座を受講した証として手作りのロバを渡したい」と4人で活動が始まった。
現在は34人がメンバーとして登録。月に一度、集まり、活動を行っている。ストラップは、型紙に合わせてオレンジ色のフェルトを切ったり、縫ったりして綿をつめて作成。サイズは大中小があり、メンバーが思い思いに作成している。コロナの感染拡大で集まれなかった際は、各々が自宅で作成し、持ち寄った。
群馬や新潟にも
発足から1年半。5月11日には、これまでにメンバー全員で作成したストラップの数が1千体を超えた。また、これまでに認知症サポーター養成講座の受講者への配布数は約460。麻生区役所や、区内の7つの地域包括支援センター、群馬や新潟、都内の認知症介護指導者にも寄贈した。活動を知った市内の見守り支援センターからも作り方を教えてほしいといった要請を受けるなど、活動の輪が広がっている。
メンバーの中原芳子さん(72)は「街中でバッグやリュックにストラップを着けている人をみると嬉しい。認知症への理解が進んでほしい」と話す。片居木町子さん(67)は「手芸が好きなので、集まるのを楽しみにしている。行く場所、用事ができるのはありがたい。認知症への理解と、サポーターの普及啓発の役に立てれば。簡単にできるし、目を仕上がるだけでもいいので、ぜひ参加してほしい」と参加を呼び掛けている。
麻生区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|