今月16日に開幕し、多ジャンルの芸術を新百合ヶ丘駅周辺で楽しめる「川崎・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)」。15年目を迎えた今回、市民が芸術に触れる機会を広げ、翌年に控える全国都市緑化かわさきフェアの機運を高めるため、15日には麻生区内2カ所で「緑と水」をテーマにした出張コンサート(アウトリーチ公演)を実施した。
芸術を街中に
同祭は、ホールを会場にした公演がメインだが、イベント周知や、街なかで芸術を気軽に楽しんでもらおうと、アウトリーチ公演も企画している。今年は、2024年の川崎市制100周年記念事業として開催される全国都市緑化フェアと連携。緑豊かな川崎市北部からフェアを盛り上げるねらいで、「緑と水のコンサート」をコンセプトに複数回企画した。
開幕を翌日に控えた15日、王禅寺西のパルシステム神奈川麻生センターと、早野のいちご農園「スローファーム」で演奏が行われた。サックス四重奏グループの「ヴィーヴ!」が出演。いずれの会場でも、近い距離で演奏された軽快な音楽に、来場者が手拍子をしながら楽しむようすも見られた。
パルシステムの会場では、公演をきっかけに「アルテリッカ青空イベント」を同時開催。区内の飲食店やメーカー、認知症支援団体も出展し、地域内での交流を深めていた。
緑化フェアに合わせた取り組みの一つとして、アサガオの種を来場者に配布。種は、多摩区SDCが中心となり、麻生区や多摩区の小学校から寄付を受けたものだ。
アルテリッカの担当者は「地域の輪が広がっていくのもアウトリーチならでは。春の川崎を一緒に盛り上げていければ」と話している。
今後は、22日(土)にはるひ野・黒川でフルートと落語の公演(応募は締切)、29日(土・祝)には多摩区の稲田多摩川公園や登戸地区広場で開催される「登戸・たまがわマルシェ」内でステージトラックコンサート(入場無料)を予定。
アルテリッカしんゆりは、文化施設や芸術系の教育機関が集積し、市民による芸術活動が活発な新百合ヶ丘の立地を生かした総合芸術祭。5月の連休を中心に2009年から毎年開催されている。今年は約1カ月の期間に、オペラや演劇、古典芸能など26演目31公演が、麻生市民館や昭和音楽大学のホールなどを会場に上演される。
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