土俵入りする友風関＝天川美章さん提供
大相撲九州場所の千秋楽が行われた今月25日、川崎区出身の友風関（本名＝南友太・尾車部屋）が12勝３敗で十両優勝を果たした。活躍を受け、地元・川崎区では歓喜の声が広がる。
川崎市出身の十両優勝力士は隆三杉（現千賀ノ浦親方）以来。友風関は市立富士見中学校（川崎区富士見）時代に相撲を始めた。県立向の岡工業高校（多摩区）、日体大を経て、尾車部屋に入門し、昨年夏に初土俵を踏んだ。今場所は十両昇進を果たしたばかりだった。
活躍を受け、川崎商工会議所は友風関を「かわさき産業親善大使」に任命することを決めた。来月、任命書が贈られる。
十両昇進に合わせ、川崎後援会が発足し、12月26日に祝賀会を開き、化粧まわしを贈る準備を進めていた。吉報を受け斎藤文夫後援会長は「最初は勝ち越しだけを願っていたが３日前から、優勝もあるかもしれないと楽しみにしていた」と振り返る。「場所中は川崎市川崎区出身のアナウンスが全国放映されることが嬉しかった」と斎藤さん。「このまま勝ち進んで来年は幕内で活躍してほしい」と語った。
友風関の中学校時代の相撲・柔道部の恩師、天川美章川崎市相撲連盟理事長は、今場所の中日に九州まで応援に駆け付けた。「最初の５日間は土俵入りから取組まで、見ていても緊張する様子が分かった。その後吹っ切れ、本来の力を発揮した。千秋楽の取り口も素晴らしかった。何よりインタビューも立派だった」と手放しで喜んだ。
若宮八幡宮（川崎区大師駅前）の中村紀美子前宮司は学生時代から応援し続ける熱心な支援者の一人。本場所前には友風関が必ず同神社に必勝祈願に訪れるという。「稽古熱心でまじめ。精神的にも強くなった。このまま強くなってもらいたい」と目を細めた。
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