この春、幸区中幸町へ道場を移転した女子プロレス団体「ワールド女子プロレス・ディアナ」は、コロナ禍による自粛要請で、地域へのお披露目どころか練習ができない状態が続く。「早くリングで暴れたい」。王者の佐藤綾子選手が本紙に今の思いを語った。
【中面で「簡単ストレッチ公開」】
幸区へ道場移転
井上京子選手率いるディアナは、今年に入り、大きな出来事が続く。看板レスラーの一人であるSareee選手が3月から活動拠点をアメリカに移し、他団体のリングに上がることが発表された。2月16日には井上選手が試合でアキレス腱を断裂し、長期離脱を余儀なくされた。JR川崎駅西口の大型商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」に近い住宅街の一角に拠点を移したのはこうした状況の中。3月1日から気持ちを新たに始動する予定だったが、コロナ禍に見舞われ、予定していた試合は中止になり、道場での練習もできなくなった。
1月4日にSareee選手を破り、W.W.W.D(スリーダブリュディー)世界シングル王者のベルトを獲得した佐藤綾子選手は、今頃本来ならば、防衛戦が組まれる時期だが、その目途は立たない。3児の母親でもある佐藤選手はステイホームの期間中「子どもと過ごす時間が増え、借りてきた本を読んで聞かせるといったこれまでやってあげられなかったことができた」と、これまでに経験したことのない過ごし方に新鮮味を覚える。リングから遠ざかる中、自身の過去の試合の動画を見返し始めた。すると「リングに立ちたいとの思いがわいてくる」と語る。
コロナ禍を受け、様々なプロレス団体がWEBなどを駆使し、サイン会などのファンサービスを行っている。ディアナも名勝負を動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」にアップし始めた。佐藤選手は「新たなファンを獲得するには、ある程度の時代の流れに乗らねばと思う」との認識を示す。ただ、「ディアナはリング上で体と体をぶつけあいながらファンの心をつかんできた団体。私はこうしたことに誇りを持っている。昭和時代のような泥臭さを残しつつ、新しいファン獲得の方法を模索していければ」と力を込める。
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