川崎市は11月18日、低未利用な土地が残る京急川崎駅西口地区の「戦略的な整備誘導の考え方」を公表した。民間再開発事業の意向が示されている同エリアの駅前広場創出や、歩行者空間充実、民間によるグローバル企業の活動拠点形成などが盛り込まれている。
京急川崎駅周辺地区は老朽化した建物が点在し、敷地が細分化されていることなどから土地利用の課題が指摘されている。川崎商工会議所などからも再開発を契機に、地区のポテンシャルを生かした川崎全体の魅力、価値の向上を要望する声があがっていた。
これを受け、市は2015年に「京急川崎駅周辺地区まちづくり整備方針」を策定した。今回示された「戦略的な整備誘導の考え方」は同方針に基づき、より内容を具体化したもの。
市は、羽田空港に直結する同駅周辺の地理的優位性などを生かしたまちづくりを目指し、民間によるまちづくりの誘導と、官民連携での都市基盤の整備を戦略的に進めていくとしている。
考え方には、民間再開発事業に合わせた駅前広場空間の創出などが盛り込まれている。イベントの開催やオープンカフェ設置を可能とすることで賑わいを生み、交流拠点の形成を目指す。加えて、災害時の滞留空間としての活用や帰宅困難者のための一時滞在施設、備蓄倉庫設置による防災機能の強化を推進する。
また、良質で大規模なオフィスの供給によるグローバル企業の活動拠点の形成、テレワーク等の多様な働き方に対応する環境整備、低層部には商業施設を誘致することで駅前の魅力を高め、地域全体の活性化につなげたい考え。
安全面の課題解消回遊性、利便性向上へ
官民連携で進める取り組みとして▽歩行者空間の充実▽自動車交通の集約化▽タクシー乗降場の利便性向上▽立体歩行者横断施設(歩行者デッキ)による駅間連携の強化--が盛り込まれた。安全面の課題を解消し、回遊性や利便性向上を目指す。市は今後、関係権利者らと調整の上、事業を実施していくという。
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