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公開日:2023.01.27

車座集会幸区
治安イメージ向上へ
各界代表ら意見交換

  • 意見交換をする参加者

川崎市は市制の課題解決に向け、福田紀彦市長と市民が直接対話を行う「車座集会」を1月22日、幸区大宮町で開催した。「幸区の治安イメージの向上」をテーマに、川崎駅西口周辺の町内会・商店街関係者、事業者、大学生、高校生、中学生、PTA、市長、幸区長が意見を交わした。幸区での開催は今回で11回目。

 幸区が2020年に行った区民アンケートによると25・7%の人が、区の「治安や風紀」に不満を感じていた。同年、区内の高校生にとったアンケートでも33・1%の生徒が同様に感じている結果が出た。

 一方で川崎市の人口1000人当たりの刑法犯認知件数は4・1件と政令指定都市と東京都区部を合わせた21都市中、3番目に少ない(20年版大都市データランキング)。さらに川崎市内で見ると20年の幸区の刑法犯認知件数は最多の川崎区の1994件に対し674件で、市内でも5番目と決して多い数字ではないという実態がある(県警公表データ)。

 にもかかわらず治安イメージが良くないことについて参加者からは、たばこの吸い殻が道端に多い事や、コンビニエンスストアがたまり場になっている事など、マナー違反やモラルの問題との指摘がされた。中学生や高校生からは「学校や塾帰りで遅い時間になると、大人数で大きな声で話している大人が怖い」といった声が上がり、逆に大人からは「高校生や大学生が集団でいると怖く感じる」といった意見も出た。

防犯カメラを設置

 マナーやモラルの問題は法律や条例で規制することができないことから、市長は参加者に改善方法の意見を求めた。

 側溝にたばこをポイ捨てしたり、唾を吐く人が多いと指摘した中学生は、「側溝のふたに花の絵などを描くことで、こうした行為は減るのでは」と提案。市長は川崎区で放置自転車の多かった歩道に、小学生が描いた絵を貼ったところ放置が減った例を示し、有効な考えだと受け止めた。

 ホテルメトロポリタン川崎の担当者は「ホテル近くのコンビニエンスストアの店頭がたまり場になって喫煙や飲酒する人が多かったが、市の関係者が見回るようになってから、ごみの散乱などが改善された」と報告。

 南河原地区町内会連合会の中川潔会長は「周りの目によってマナー違反をさせない環境をつくることも大切だ」と指摘した。

 誰かに見られているという感覚は抑止につながることから、川崎市は今年、防犯カメラを川崎駅周辺に100台設置する(幸区側は10台)と発表。福田市長は「市民の力と行政との組み合わせで、マナー、モラルの問題を解決していきたい」と意気込んだ。

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