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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2011.08.04

樹脂アクセサリー作家
(本名:伊田直美さん)ナツメさん
中央区在住 33歳

二人で叶える 一つの夢



 ○…輝石部分に樹脂を使い、そこに着物生地や写真・金属パーツなどの素材を閉じ込める「樹脂アクセサリー」。一つひとつ手作りで、作業はデザインを考えることから始まる。素材をいくつも作業台に並べ、組み合わせから構想を練る。1日に5個できる日もあれば、全く思い浮かばないことも。「(散らかって)作業台がすごいことになりますね」。朗らかな表情で、産みの苦しみを語る。



 ○…埼玉県鳩ヶ谷市出身。絵を描くことの他に、祖母の着物を使って遊ぶことが好きな子どもだった。しかし大人しい性格だったため、小学生の頃からいじめに。中学では不登校になり、鬱々とした日々を送った。そんなとき転機となったのが、福岡にいた友人との出会い。絵という共通の趣味をきっかけに文通が始まり、初めて心を許せる親友が出来た。現在も連絡を取り合う仲で、「彼女のおかげで今の自分がいます」。



 ○…もう一つ、かけがえのない出会いがあった。現在、公私ともにパートナーであるヒロさん。彼に樹脂アクセサリー教室に誘われたことをきっかけに、才能を開花させる。イベントに出品するとギャラリーからのオファーや新聞の取材依頼があり、自信につながった。作品をいろんな人に見てほしいと願うヒロさんの思いに導かれるように、昨年、雑貨店「ナツメヒロ」を二人でオープンさせた。



 ○…「お客さんがアクセサリーをつけて遊びに来てくれると、嬉しいです」とにっこり。気持ちを込めた作品がほめられることは、何よりの喜びだ。一方で、武蔵野美術大学の通信教育課程に通い、芸術センスに磨きをかける。現在の夢は、カフェを併設した雑貨屋を開店させること。カフェに立つのはもちろんヒロさん。「お互いの夢の中に、お互いがいるんですよね」。唯一無二の存在と手を取り合い、夢へと歩んでいく。

 

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