区内の市立中学校に通っていた男子生徒(当時中学2年)が2013年に自殺を図り死亡した問題を巡り、原因の調査や再発防止策について検討してきた調査委員会は、学校でのいじめが自殺の一因となったことなどをまとめ、3月25日に市へ答申した。
13年11月に自殺を図った男子生徒は、10日後に搬送先の病院で死亡した。その後、男子生徒の親からいじめの有無について調査依頼を受けた市では、学識経験者や医師などで構成される調査委員会に男子生徒の自殺に関して調査を諮問。委員会では15年3月から計12回の協議の場を経て、今回答申をまとめた。
答申の中では、男子生徒が学校内で心理的・物理的ないじめを受けており、それが自殺の一因になったと結論づけた。ただ、いじめに繋がるようなトラブルの多くは部活動内で起きており、生徒が自殺したのは部活を退部した後だったことから、いじめだけが自殺の原因になったとは断定できないとしている。学校側の対応に関しては、男子生徒が複数の生徒とトラブルを抱える中で、「喧嘩両成敗」的な指導を行ったことにより男子生徒の内面で苦痛が積み重なっていったことを問題視し、配慮を欠いていたとした。
答申を受けた市では、今後再発防止への動きを進めていく。短期的には今年度内に行われる教職員向けの研修の中で、事例の紹介などを実施予定。長期的には、市が13年に策定したいじめ対応マニュアルの見直しや、専門機関と教育現場の連携を強め、教職員が生徒への指導で悩んでいることを相談できる仕組みの充実に重点を置き、関係機関と調整を重ねていく。
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