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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2017.02.16

プロボクシングのフライ級で全日本新人王に輝いた
中谷 潤人(なかたにじゅんと)さん
緑区二本松在住 19歳

めざすは世界の頂点



 ○…「これはスタートライン。でも上を目指すうえで一番の近道なので、取れてよかった」。昨秋、東日本の新人王に輝き、年末には東西の代表が雌雄を決する全日本新人王決定戦も制したサウスポーは、屈託のない笑顔を見せた。「ジムの人や応援してくれる方たちのおかげで今がある」と、感謝の気持ちも忘れない。



 ○…出身は三重県の東員町。ゲーム好きな少年で、サッカーや野球といった同年代がはまり込むようなスポーツは「遊び程度」。秀でた運動神経や俊足を持ち合わせていたわけではなく、「強いて言えば長距離が得意だった」とやや控えめな幼少の記憶。そんな中、両親が営むお好み焼き屋に通う空手師範に師事することで、格闘技の扉が開かれた。



 ○…中学に入る前、テレビで観たボクシングに心惹かれた。すぐに近所のジムに入ると、1年でめきめきと上達。中学2、3年と、15歳以下の全国大会を連覇。卒業後、本場米国へと単身で渡り、名トレーナー、ルディ・エルナンデス氏の門下生となった。「ホームシックになっても、精神修業と捉えて、目標を見失わないようにした」。師の教えに従うと、パンチがよく当たった。1年弱、本場で受けた刺激は、自身の引き出しを大いに増やした。



 ○…息子の練習環境を整えるため店をたたみ上京した父と2人暮らし。現在はファミレスでアルバイトをしながら、西橋本の所属先ジムで練習に励む。「周りの応援のおかげで、だいぶ環境がよくなった」。だが、まだ毎日ボクシング漬けというわけにはいかない。「今年は、お世話になった方々にもっと試合を観てもらえるよう、ランキングを上げたい。10位以内は着実に狙いたい」。新人王となっての初戦を間近に控え、「上にいくために落とせない試合」と鋭く眼を光らせる。「ゆっくり糸を垂らし、リラックスできる」趣味の釣りもしばらくはおあずけだ。日本、そして世界の頂へ。次なるラウンドのゴングが響く。

 

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