さがみはら中央区版 掲載号:2017年9月28日号
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ブダペスト世界柔道選手権女子48kg級に初出場し、優勝した 渡名喜(となき) 風南(ふうな)さん 緑区出身 22歳

粘りの柔道、世界を制す

 ○…「粘り強さは日本人の強み。最後まで諦めずに戦えた」。決勝の相手は過去2戦続けて、手応えのあった足払いが認められず敗れていた、因縁のムンフバット選手。「なんとしても足払いで勝ってやろう」と研究を重ねた勝利を振り返り、「やっと勝てた。決め手となったのは小外刈りでしたけど」と白い歯を見せる。現在、日本女子48kg級は群雄割拠で今大会も「2番手」としての代表選出。「身体を強化して地道に勝ち続け、圧倒的な強さを持ちたい」と、ここからライバルたちを引き離しにかかる。

 ○…緑区大島で生まれ、小学5年で相原へ。当時、父がテレビでよく観ていた総合格闘技に魅かれ、知人のつてで相武館吉田道場を見学すると、「やりたい」と直感。その日に道着をまとい練習に参加した。ボーイッシュな短髪を男子にからかわれるとすぐに向かっていく「けんかっ早い少女」。しかも「勝つまでやめなかった」。そんな生来の負けず嫌いが今、柔道に生かされていると実感している。

 ○…際立つ戦績のなかった小学校時代。相原中学校では2年で全国に進むも3年時は県敗退。修徳高校(東京)で総体2位となり強豪・帝京大学へ進むと、周りが強く勝てない。自信が揺らいだ時に耳にしたのが『死ぬこと以外はかすり傷』という言葉。これで気が晴れ、「自分は挑戦者。常に攻めて向かっていこう。コツコツ上がろう」と奮起。全日本連覇、国際大会優勝など結果を実らせた。かつて、吉田道場で「今は勝てなくてもいい、今やっていることを続けなさい」と教え諭されたことも「先を見越して頂いていたのかな」と唸る。

 ○…家族は父母と3人の姉。息抜きは温泉や読書、音楽鑑賞、買い物…。激しい練習とは対極的に一人の静かな時間を大切にする。試合前に148cmの小柄な身体を叩き気持ちを高ぶらせるのがルーティン。目下の目標は12月の国際大会。そして、その先に見すえるのは「東京」の金メダルだ。

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