織らない布――不織布を使った商品を取り扱う夢工房21(横山)。不織布で、はっぴや応援ビブス、菓子の包装材などを製作。コロナ禍のなか迎えた今夏には冷却素材のマスクもつくるなど、顧客のニーズに合わせた不織布商品を数多く生み出している。
20代まで映画制作に携わっていたという池田英夫社長は「南区で個人事業として創業し今年で20年。横山に来て10年かな。人の良い相模原の方々に仕事も生活も支えられてきたと思っています」と振り返る。
社として大切にしてきたのが、人と人とのつながりという。顧客から商品の納期やロットなどについて無理難題を出されても原則「受けてきた」のだと。結果、得たのが信頼。頼ってきてくれた人に精一杯応えることが「次の商売」へとつながってきたと池田社長は笑顔を見せる。「おかげで無借金経営を続けてくることができた。ありがたいことです」
ただそんな優良企業もコロナ禍のなか、打撃を受けた。はっぴなどのイベントで使用する商品を数多く手掛けているだけに相次ぐイベント中止はこたえた、と。それでも来年の東京五輪に関する応援グッズをつくることを目標にネット販売を強化していたところ、最近、発注が戻ってきたのだと。「祭り好きの江戸っ子。個人的にも早くお祭りに行きたいよ」
池田社長が当初から抱いてきたのが不織布の知名度を上げること。最近、ようやく知られるようになってきた、と話すが「まだまだ」とも。何にでも変化させられる有能な布を相模原から全国へ。今年70歳。まだまだ夢は終わらないようだ。
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