「相模原は幼稚園から中学時代まで過ごした地。そんな青春の思い出が詰まった場所で働けるのはやっぱりうれしいですよ」
そう話すのが、9月に観葉植物のレンタルを行う店舗を弥栄に開いた松島崇さん(44)。今年の7月まで大手の出版販売会社に勤めていたものの、「みどりに関わる仕事がしたい」と異業種に飛び込んできた変わり種だ。
幼い時から登山や野外でのキャンプを楽しみ、みどりに囲まれた空間がいかに人をリラックスさせるのかを身に染みて実感してきたことが、転職の「後押し」となったのだという。「実体験を含めてみどりの効能を多くの方に伝えていきたい。花屋さんなどと異なり、当店は、お客さんのところへ提案して回る仕事。そんな点も魅力を感じました」。会社や店に植物のあることが、いかに「心をやわらげ」「仕事にプラスに働くのか」――。「小さな森」づくりのお手伝いと称し、開業以来、その提案のため、市内を駆け回っている。
苦戦中
ただ、苦戦中でもある。中央区内の企業や店舗などを中心に「飛び込み」を重ねているが、なかなか話を聞いてもらえないことが多いと話す。これまで営業経験が無いこともあり、「入り込めない」と反省する毎日が続いているのだという。「相模原の仲間を増やしていきたい。『小さな森』の多い町って、みんながやさしくなれると思うんですよね。みどりが心を落ち着かせてくれるので」
そんな松島さんの最近の息抜きが2人の娘と共に、相模原を拠点とするボーイスカウトの活動に参加すること。現在は「体験」中の段階と言うが、自身も高校まで過ごした「この場所」で、娘たちとキャンプや清掃活動に取り組むことは「かけがえのない時間」なのだという。「いち経営者となり、家族を守っていきたいという思いがより強くなった。あしたもいろいろな方に提案して回りますよ」
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