津波の被害にあった建物の廃材などを集めて建てた三陸町越喜来(おきらい)にある震災資料館「潮目(しおめ)」。以前構えていた地域で土地を造成するのに伴い移転した。現在は、潮目に置かれていた、旧越喜来小学校の児童を津波から救った非常階段を震災遺構として残し、掲示板を配置。ログハウスも設置した。さらには、カラフルな装飾でひと際存在感を放ったあの「理容室ニュー清水」の仮設のプレハブ店舗を所有者の清水康雄さんの承諾を得て持ち込むなど3点セットの構えで運営している。資料見学はもとより電気や水道も備わっているため、ときには宿泊する人も。潮目は変わらず人気だが、片山さんも元気。震災後に知り合った人々とは今でも仲が良く、「明日はその人たちと(Web会議アプリ)Zoomで交流会をするんだ、コロナで集まれないから。主催する人が埼玉の人でさ」と交流の幅も広い。
あれから10年になるが、質問に返ってきた言葉は「実感ないなあ」。それでも、町から子どもたちの姿が減少している点を懸念。人口流出にも思いを巡らせる。そうした中で、町ににぎわいを出すためにはまずは町をよく知ることからと、町の自慢について地域住民に加え、来街者にも伝えていく試みを展開中だ。「町のことをしっかり話せる元気な高齢者が増えれば活気が出るから」と期待を寄せる。これからの夢については「健康で、元気でいられるように。高望みはしない」としながらも、「来てくれる人は大歓迎。これからも人とのつながりは大事にしたい」。新たな出会いへの意欲は増すばかりだ。
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