トルコ・シリア国境付近で2月6日に発生し、甚大な被害をもたらした大地震。市内在住で田名の建設会社に勤めるトルコ人のオルマン・アイタチさん一家に、当時の心境や現地の状況などについて聞いた。
アイタチさんの妻・チーダンさんと、日本で生まれ育った3歳と5歳の子どもたちは、トルコへ帰国中に被災した。実家は粉々に崩壊し、身内から死傷者も出た。寝る場所や風呂、トイレがない屋外での生活を余儀なくされた。周囲には死体が散乱していたという。チーダンさんは「怖い」「家族が亡くなった」「(子どもたちは)早く日本に行きたがっている」などとメッセージを送っていた。妻子が被災地に取り残されたアイタチさんは、「死んでしまうと思った。とても苦しくてつらい気持ちだった」と心境を振り返る。
チーダンさんと子どもたちは3月2日に日本に無事到着し、アイタチさんと再会。現在は市内のアパートに暮らしている。渡航費は入手困難のため著しく高騰し、最安値のルートで約60万円だった。
店頭に募金箱
アイタチさんの勤務先である「ゆうあい」の高木宣子専務は、大きな経済的負担を抱える一家の生活を支援するため募金を行うことを決意し、地元の店舗に協力を呼びかけた。現在は上溝にある猪熊寝具店と幸花園の店頭に募金箱が設置されている。4月中旬までを予定しており、集まった資金は全額、アイタチさんの知人が立て替えている渡航費の返済に充てられる。猪熊寝具店の猪熊美奈子さんは「日本は地震大国で、他人事には思えない。来店の際にはぜひ協力していただけたら」と話した。
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アゴラ春号5月3日 |
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