さがみはら中央区 人物風土記
公開日:2023.07.13
上溝夏祭り実行委員会で事務局長を務める
亀崎 武さん
上溝在住
歴史伝え、つなげる使命
○…4年ぶりの開催となる「上溝夏祭り」。県北では最大規模の夏祭りで、2日間で40万人以上が訪れるともいわれる。今年2月に実行委員会で「やろう」と決めてから短期間で準備を進めてきた。「久しぶりで人出も増えるだろうから」と安全対策にも余念がない。間近に迫った地元の風物詩に気持ちがはやる。
○…「お祭りバカですよ」。若い時から祭りが好きで、茅ヶ崎まで神輿を担ぎに行くこともあった。今から約45年前、番田諏訪面地区では自分たちの神輿がなく、借りものを担いでいた。「自分たちの神輿を」と、地元の若衆で奮起し、総額約3700万円の寄付金を集めた。その時に買った神輿を、今もなお担ぎ続ける。祭りの楽しさを「みんなで大きい声を出したり、普段あまり話さない人と仲良くなれるところ」と話す。「1年間で、みんな嫌なこともいいこともいっぱいある。一年に一度の祭りで鬱憤を晴らしてほしい」
○…自治会長や自治連副会長などを歴任し、地元との関わりは深い。「昔は田んぼが多かったりとか、風景が変わって少し寂しさもある」と話す。今の楽しみは、地区農友会の活動で子どもたちと行っている野菜づくり。上溝小学校から始まった交流は、今では中学・高校にも広がっている。「今は家に畑がない子も多い。子どもたちが喜んでくれる姿を見ると嬉しい」と照れ笑い。
○…昨今の地域の催しは、資金難と後継者不足が課題と言われる中、「多くの人の協力で開催することができる」と気を引き締める。「どうやったら続けていけるのか、みんなが考えている」。子どもたちや孫たちが祭りを楽しむ姿を見ながら、今後も祭りを存続させていくために何ができるのか、真剣に向き合っている。
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