さがみはら中央区 文化
公開日:2023.09.28
田名中吹奏楽部
初の東関東大会で金賞
市内から5年ぶり出場
相模原市立田名中学校の吹奏楽部=写真=は9月3日、水戸市内で行われた東関東吹奏楽コンクールの中学校A部門に初出場し、金賞に輝いた。市内の中学校がA部門で東関東大会に出場するのは、2018年の相陽中学校(南区)以来5年ぶり。
昨年度、市大会で金賞1位に輝き、初めて臨んだ神奈川県大会(A部門)で銀賞だった田名中。今年は県大会での金賞を目指して練習を重ねていた。市大会を突破し8月に迎えた県大会で、目標達成となる金賞を受賞。さらに県代表に推薦され、東関東大会出場を果たした。3位以上で全国大会への出場権が得られるという中、結果は次点の金賞4位。あと一歩で全国大会にも届きそうな勢いだった。
「地獄」を表現
総勢53人を束ねる部長はフルートの志村七菜子さん(3年)。「県大会の演奏はベストではなかった。悔いの残る演奏だったので、東関東まで行けるとは思っていなかった」と振り返る。今年、自由曲に選んだのは『交響曲第1番(神曲)より 地獄篇』。当初は他の曲を予定していたが、顧問の榊原聖人教諭が「この曲をこのメンバーで演奏する夢を見た」ことで候補に上がり、「自分たちらしい」と決めた。鎖や足音を表現する楽器を部員らで製作し、「みんなで考えた地獄を表現した」。
当日は、それまで練習を引っ張ってきた3年生の一人が現地で体調不良を訴え、出場できなくなる事態に。「だからベストメンバーではなかった」。それでも、仲間の思いも乗せて「今できるベストの演奏ができた」と胸を張る。
昨年度から指揮を執る榊原教諭は「一番は楽しくやること」と話す。1年半、「自分たちで考えて、みんなで作っていこう」と、話し合いを大切に練習を重ねてきた。「最初は教えることも多かったみんなが、東関東の舞台で演奏する姿は頼もしく誇らしかった」
18日には同校の体育館で、地域の人へ感謝を伝える「サンクスコンサート」を開催した。コンクールで演奏した曲も披露され、集まった在校生や保護者、近隣住民らが快挙を祝い、温かい拍手を送った。
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