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さがみはら中央区 スポーツ

公開日:2025.09.02

SC相模原天皇杯準々決勝
下剋上ならずも大健闘
J1王者追い詰め堂々8強

  • 先制ゴールを決めた加藤選手(右)と駆け寄る小笠原選手

  • チームが掲げる「走る・戦う・助け合う」を攻守で体現した選手たち

 相模原市をホームタウンとするサッカーJ3・SC相模原は8月27日、レモンガススタジアム平塚(平塚市)で行われた天皇杯準々決勝でJ1のヴィッセル神戸と対戦し、1―1(PK2―4)で敗れた。

 クラブにとって初、コロナ禍で変則方式だった2020年を除くとJ3クラブとしても初の準々決勝進出。4強入りこそ叶わなかったが、前回王者でJ1リーグ2連覇中の強豪をPK戦まで追い詰め、「SC相模原」の名を全国に轟かせた。

格上に4連勝

 相模原は今大会、神奈川県代表として出場。1回戦で水戸(J2)、2回戦で名門・磐田(J2)を破ると、3回戦では過去天皇杯で2度優勝、今季のアジアチャンピオンズリーグエリート準優勝の強豪・川崎(J1)をPK戦の末に撃破。続くラウンド16でも秋田(J2)に勝利し、準々決勝に駒を進めた。

 クラブのこれまでの最高成績は3回戦進出。準々決勝に出場した8クラブは相模原を除いて全てJ1クラブだった。

DF加藤が先制弾

 相模原のジュニアユースと東海大相模高校出身のMF中山陸選手の加入後初出場・初得点で勝利した、週末のリーグ戦から中3日。警告累積による選手の出場停止などもあって、今季出場機会の少なかった綿引康選手や小笠原佳祐選手がスタメン入りした。

 闘志と自信に溢れたプレーで、王者相手に堂々と戦った。加藤大育選手・小笠原選手・綿引選手のDF3人を中心に粘り強い守備で相手の決定機を防ぎ、攻撃では両サイドの選手が躍動した。左サイドのDF高野遼選手は正確なクロスでチャンスを演出。右のFW藤沼拓夢選手は持ち前のスピード突破で観客を沸かせた。前半15分の先制弾は、フリーキックの流れから藤沼選手の折り返しに加藤選手が押し込んだ。終盤交代で入った選手たちも畳みかけるようにチャンスを生み出した。ピンチの場面ではGKバウマン選手がビッグセーブ。弾くことこそできなかったが、PKの場面でも相手キッカーたちの蹴る方向を見抜いていた。

 ゴール裏を埋め尽くしたサガミスタたちは試合後、最後まで諦めずに戦い抜いた選手たちを大きな拍手で称えた。

監督「誇りに思う」

 試合後、シュタルフ悠紀リヒャルト監督は「県予選の決勝戦に始まり、ここまで5連勝と駒を進めてきてくれた選手を誇りに思う。100%勝つつもりで来たので、最後チームを勝たせられなかった自分が悔しい。それでも、SC相模原という比較的新しい小さなクラブがチャンピオンチームと対等に戦えるということを証明できたと思う」と総括。PKを蹴る選手や順番は「自分が決めた」と話し、「外した選手に責任はないし、単純に自分が流れを読み切れなかったのかな」と振り返った。「自分たちのスタジアムじゃないのに多くの人が駆けつけてくれたことには感謝しかない。だからこそ、みんなを喜ばせて最後に踊って帰りたかった」

 チームは直後の30日、アウェイでFC大阪とリーグ戦を戦い、2―0で勝利。順位を9位に上げた。次のリーグ戦は9月6日(土)、ホームで長野と対戦する。

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