さがみはら中央区 人物風土記
公開日:2025.09.18
相模原断酒新生会の会長を務める
齊藤 貞雄さん
大和市在住 71歳
「ふつうの幸せ」が希望
○…自助グループとして目指すのは、会員たちが「ここにいてもいいんだ」と思える居場所を作ること。アルコール依存症という同じ苦しみを味わった仲間と週一の例会を続ける。「言いっぱなし、聞きっぱなし」でこれまでの酒の経験談を共有。「お酒をやめ続けているということを心にとめている」。自身も依存症を経験したからこそ強く言い切れる。
○…茨城県の田舎の生まれで、家に人を招けば酒を振る舞うのが日常茶飯事。学生時代に上京してからも毎晩飲む生活が続き、気が付けば365日酒を飲む日々。「若いうちは体力もあったし何とかなっていた」。年を追うごとに震えや不安などの離脱症状に悩むも「それを酒で収める」悪循環。9年前、妻から救いの手が差し伸べられ2カ月の入院を経験。「これでやっと苦しいお酒から解放される」という思いとともに「妻への感謝があふれ出した」
○…退院後、断酒会に加入。「70歳以上の人の希望に満ちている姿」を目の当たりにして、第二の人生を歩み始めた。酒を飲まない人生で大切なことは「生きる目的を持つこと」。一杯が命取りになる状況を知っている。だからこそ「今日一日飲まないで頑張ろう」と前を向く。その先に見えてきたのは、家族との食事など「普通の生活のありがたみ」。今は2匹の愛猫の世話が活力になっている。
○…依存者のケアだけでなく、社会にはびこる偏見を取り除くことも会としての重要な活動。「アルコール依存症を知ってもらい、理解してもらうことで社会からの孤立を防ぐ」。ショッピングモールでのパッチテスト体験会や研修会などを継続的に実施。「一人の酒害者も残さず救う」と、経験者だからこその強い決心で活動する。
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