神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

絵本『あらしのよるに』作者 きむら ゆういちさん 東京都目黒区在住 63歳

公開:2011年6月2日

  • X
  • LINE
  • hatena
きむら ゆういちさん

舞い降りた“人生の乗車券”

 ○…きっとあなたの家の本棚にも並んでいるはず。著作は500冊以上、海外でも120は越える出版物が刊行されている。中でも、代表作『あらしのよるに』シリーズは、累計300万部を突破したベストセラー。当代きっての人気作家本人が今週末に来相。これ以上ない形で催しに花を添える。

 ○…東京都目黒区が地元。幼い頃は地域の絵画教室に通った。高校に入学し、友人と廃部となっていた美術部を再び創設したのが転機に。「同じ場所から描いたのに、オマエの絵はうまい」「今度、図書室に飾ってくれ」。描く度に驚かれた。それはちょうど人生の意味を求めていた時期。「ズバ抜けたものもなくて。『オレって何?生きていなくてもいいんじゃないか』って」。受け止めてくれる誰かの存在に、悩ましい時間は次第に消えていった。「生まれて初めて、“切符”をもらった。この世にいてもいいというチケットを」。進路には、多摩美術大を選択した。

 ○…童話に欠かせないものといえば、動物。「飼うのはこれからも夢ですね」。今は公園で生まれたネコ、その前は捨て犬を飼っていた。「“出会い”があって一緒に暮らすようになりたい」。お金で繋がりたくないのだ。『あらしのよるに』に登場する狼が実は大好きなモチーフ。それもあってか、このシリーズ全7作品を書き上げるまでに、1冊に1年以上を費やし、10年ほどあたためながら書き連ねた。

 ○…1つ“鉄の掟”がある。絵本・童話を「子ども向けに書かない」と決めている。“子どもが喜ぶだろう”という気持ちで、筆を執ることを戒める。小説、漫画の原作など、児童書以外にも守備範囲は広い。「葉っぱが多いだけ。根っこは一緒」。つまり、“自分が生きているということ”、そこに真摯に向き合う中で、生まれてくるものを表現する。小手先だけの技術は彼らには通用しない。「こっちが全力でぶつかれば、それを全力で返してきてくれるので」。何より子どもが大好きだ。

さがみはら南区版の人物風土記最新6

田村 久司さん

災害時に木造仮設住宅の建設を行う「まちの救助隊」の隊長を務める

田村 久司さん

上鶴間在住 71歳

1月30日

森 多可示さん

相模原三田会の会長を務める

森 多可示さん

68歳

1月16日

三堀 真夢(まなむ)さん

「相模原市はたちのつどい」(南区)で実行委員長を務める

三堀 真夢(まなむ)さん

南台在住 20歳

1月9日

八木 貴弘さん

公益社団法人相模原青年会議所(JC)の第60代理事長に1月1日付で就任した

八木 貴弘さん

小山在住 39歳

1月1日

齋藤 浩さん

相模原市の現役教員で、保護者のクレーム対応を綴った話題の新刊著者の

齋藤 浩さん

町田市在住 61歳

12月19日

三坂 輝さん

創刊10周年目を迎えた相模大野の無料情報紙「まるごとオーノ」を制作する

三坂 輝さん

南区在勤 39歳

12月12日

あっとほーむデスク

  • 4月6日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

  • 12月1日0:00更新

さがみはら南区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2025年2月6日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook