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さがみはら南区 人物風土記

公開日:2023.10.19

11月11日に開催する防災キャンプの講師を務める
正谷 絵美さん
中央区緑が丘在住 53歳

「命あるから」行動できる

 ○…日本防災士会の理事を務め、県の自主防災組織リーダー研修会の講師を担当するなど防災啓発活動に勤しむ。2年前から避難所の代替案として大学キャンパスでの野営を提案するプロジェクトに参加。女性や子どもが狙われる暴力があることを知り「災害で傷を負い、避難先でさらに心の傷を負うのは耐えられない。命を守ったあと、命を繋ぐ避難所運営は非常に重要」と語る。

 ○…相模原市出身。青葉小、緑が丘中を卒業した。ベトナム戦争の背景に興味を持つなど社会問題に関心を寄せる子ども時代、中学2年生のときに訪れた香港に衝撃を受けた。日本では夜中閉店が多かったころ、24時間稼働する街に「海外に出なくては」と痛感。高校卒業後、香港の旅行会社に就職し広東語を半年で習得。商社勤務やダイビングショップ経営、作家のアシスタントなどさまざまな職に就いてきた。

 ○…4人の子どもを1人で育てている。東日本台風で被害を受けた長野県に子どもを連れてボランティアに参加したことも。「人や社会のためになること、人に優しくすること。あとは自分の好きに生きてほしい」と思いを語る。そんな母親の姿を見た長男は海上保安庁で働いている。「自分の活動を見てくれたのかな」と嬉しそうに笑う。

 ○…08年、北京で四川大震災に遭遇。発災直後、エレベーターを使用したり、ビルの真下に避難する人々の様子を見て、日本では当たり前の心得がないことに驚いた。中国の防災教育に携わったことを機に啓発活動がライフワークに。防災先進国のキューバを視察すると、徹底した事前避難計画に感銘を受けた。「防災とはまず命を守ること。命があるから人を助けることができる」。伝えることを使命に活動していく。

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