さがみはら南区 社会
公開日:2026.09.10
大野北中教員 DXで生徒との時間増へ 9月12日、桜美林大学新宿キャンパス開催の教育イベントに登壇
大野北中学校(中央区淵野辺)の総括教諭・教務主任である児玉健さん=人物風土記で紹介=が、9月12日(土)に都内で開催される日本最大級の教育イベントで講演を行う。児玉さんは独自開発したシステムを用いて、教職員の事務作業や生徒の情報取得、保護者との連携をDX化。働き方改革で、教職員が生徒と向き合う時間のさらなる確保を目指す。
教職員満足度100%
児玉さんは2021年、前任校の大沢中で教務主任となったことを機に、事務作業の効率化に着手。教職員が日々の動きや連絡事項、会議資料などをスプレッドシート上から確認できるシステム「教務ちゃん」を開発した。
きっかけは、日々の業務量の多さから心理的な負担を抱える若手教職員の姿。事務作業が効率化されれば、教職員にゆとりが生まれ、生徒の指導に充てられる時間もより多く確保できると考えたという。
「教務ちゃん」は視認性の高さが特徴。板書された連絡事項を改めてメモするなどの手間が省けるほか、紙の資料を持ち歩く必要がなく、校外からも情報を確認できる。開発にあたっては教職員の声に耳を傾け、誰でも使えるよう「直感的に触れて分かりやすいシステム」を心掛けた。当初は「これまで通り手書きがいい」といった意見も多かったが、導入までのロードマップを示して活用後のイメージを共有。導入後も定期的な校内研修を行った。22年度に実施した教職員へのアンケートでは、満足度100%を達成した。
生徒、保護者にも
その後は、生徒が委員会や係活動の情報を共有できる「生徒日報」を導入。学習の補助として支給されているタブレットを活用し、生徒が自ら情報を得て主体的に動ける環境を整えた。
大野北中への赴任後は保護者にも目を向け、学校からの情報が一つにまとまった限定公開のナビサイト「北中ナビ」を構築。PTA活動や行事の連絡、ブログに加え、欠席連絡など、学校と家庭の情報交換を一元化した。「生徒日報」と「北中ナビ」は「教務ちゃん」と連携しており、教職員、生徒、保護者の三者をつなぐ「三位一体」のDX改革に発展した。
市内中学約3割で活用
現在は取り組みが相模原市内の公立中学校の約3割に広がっている。児玉さんは、DX化はすぐに結果が出るものではないとし、「足並みをそろえ、みんなで取り組むことで持続可能な形にしていきたい」と話す。
こうした実践を広く発信する場として、9月12日に桜美林大学新宿キャンパスで開催される「未来の先生フォーラム2026」での講演が決定した。2017年から実施されており、例年4000人超の教育関係者らが参加する同フォーラム。児玉さんは、「DX化の主人公は先生方自身であると伝えたい」と意気込みを示している。
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