2017年秋の褒章の受章者が11月3日付で発令され、緑綬褒章に小渕在住の杉本憲昭氏(78)が選出された。杉本氏は北丹沢地域の自然公園や山林の保全を60年にわたり行ってきた活動が評価された。氏は、「長きにわたる活動が評価されて素直に嬉しいです。今後も北丹沢地域の保全のため、努力していきたい」と喜ぶ。
天皇陛下が授与する栄典である褒章。褒章には紅綬・緑綬・黄綬・紫綬・藍綬・紺綬の6種類があり、毎年春と秋に行われている。中でも緑綬褒章は、社会奉仕活動に従事し、顕著な実積のある個人などに授与されるもの。今年秋の緑綬褒章は、神奈川県内からは4人1団体が受章している。
「昔はこの地域は裏丹沢と呼ばれ、登山者なども少ない現状がありました。『北丹沢』と呼び名を変え、かなり登山者や観光客も増え賑わい、嬉しく思っています」と振り返る杉本氏。1957年から、北丹沢地域のある丹沢大山国定公園(2万7572ha)で、登山道の整備や草刈り、清掃、登山者の指導や安全管理など、60年間の長きにわたりボランティア業務に従事してきた。今では、神奈川県山岳連盟の副会長(自然保護委員長、藤野町山岳協会会長)、藤野山岳会の事務局長を務めるなど、幅広い活動を行っている。
さらに、2003年にはNPО北丹沢山岳センターを設立。環境保護、災害救援、神ノ川ヒュッテや蛭ヶ岳山荘の運営管理など、山岳愛好者やハイカーに対して、北丹沢地域の山岳活動の支援を実施。近年では、山岳耐久レースを主催するなどスポーツ事業にも力を入れ、北丹沢地域の振興にも寄与している。
杉本氏は今回の褒章に対し、「二人三脚で50年以上、私の活動を支えてくれた妻が今年5月に亡くなりました。陛下から褒章を受け取る姿を見て欲しかった」と惜しみながら、最後に「私が代表して今回表彰されますが、これまで地元の関係者全員が協力して行ってきた活動が評価されたものです」と感謝の言葉を口にしていた。
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