緑区長に4月1日に就任した 椎橋 薫さん 中央区在住 57歳
「愛着」育てる舵取り役
○…就任しての抱負を「リニアや観光など他の区にはないものが緑区にはある。この強みを生かして区全体を盛り上げていきたい」と力を込める。区役所としては「一体感」をキーワードに挙げ、「地域住民に寄り添うことが大事。地域の困りごとや声を聞いて関係機関や民間団体などと協力、連携してやっていきたい」と意気込む。
○…これまでに政策、まちづくり、福祉などの部署で職務を全うしてきた。中でも秘書課では、故・小川勇夫市長の下で「多くのことを学んだ」と振り返る。小川市長は体調が悪化する中、津久井4町との合併を成し遂げ、記念式典には病院から直行するほどだった。それを目の当たりにし、「仕事で死ねれば本望というのを実践したような人で、強い思いや使命感を感じた」と記憶に刻まれている。
○…川崎市で生まれ、2歳の時に相模原市に。光が丘小、緑が丘中、相模原高、青山学院大と進んだ。家族は妻と3人の息子。サッカーが好きで息子が通った地元クラブではコーチを務めた。数年前にはシニアチームで現役復帰。ポジションはボランチでチームの舵取り役を担う。観戦も好きでSC相模原の応援にも熱を入れる。特技は料理。洋食屋でのアルバイト経験を生かし、「あるものでレシピを見ないで美味しく作るのが得意」と胸を張る。
○…区長になり、地域住民と話すことが一気に増えた。改めて「人と会うのが好き」という自身の性格に気付かされている。「直接区民に話を聞けるのは基礎自治体の公務員ならでは」とやりがいにもなっている。「区民に愛着や誇りを持ってもらえる仕事をして、今の場所に住み続けたいと思える地域づくりをしたい」。真っすぐなまなざしで力強く語った。